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この夏休み、どんな本で読書感想文を書こうかな～と
悩んでいる方もいらっしゃることでしょう。

胸があつくなるような友情？
ドキドキ、ワクワクの冒険？
世界の環境問題を考える？

感想文を書くには、テーマ選びが重要です。
お話の本（小説）でなくてもかまいません。

実在の人物の生涯を描いた本、生き物の生態を解き明かした本など、
いわゆる伝記やノンフィクションでもいいのです。

「面白そう！」「こんな人物、カッコイイ」「今疑問に思うこと」など、
まずは自分に合ったテーマを見つけましょう。

今回は、くもん出版のおすすめの本を学年別に紹介していきます。
本を通して広がる、新しい世界を体感してください。

【小学校1、2年生】におすすめ

『ドングリ・ドングラ』コマヤスカン／作

海の向こうの火の島めざし、ドングリたちが旅へ出た。
冬を越え、海を渡り、どこまでも突き進む彼らの旅の目的は…？

まるで、ドングリたちと一緒に旅をしているような気持ちになる絵本。
画面の隅々まで描かれたドングリたち、意外な敵の襲撃、壮大な旅の物語です。

『くれよんがおれたとき』かさいまり／さく　北村裕花／え

ふたりで絵を描いていたとき、「ちょっとだけ貸して」ってゆうちゃん。
それなのに、大切なくれよんを、ゆうちゃんが折っちゃった…。

本を読むことは、いろいろな人の気持ちを知るきっかけにもなります。

「この時、私はどんな気持ちだったんだろう」「どんな思いでこんなことを言ったのかな」
絵本を読みながら、自分と友だちとの関係について考えてみましょう。

【小学校3、4年生】におすすめ

『あひる』石川えりこ／作

ある日、おじさんが持ってきてくれた、あひる。
私と弟はあひるをかわいがります。

ところが、次の日、小屋にあひるはいませんでした。
そして、その日の夕飯は、私も弟も大好きな野菜とお肉の煮物でした。

毎日の食卓にのぼる食事。スーパーに並ぶ、切り身の魚や肉。
私たちが食べているものは、いったいどこから来ているのでしょう。
それを考えることは、すなわち命について考えることでもあります。

私たちの日々の暮らしは命で満ちている、そしてそれは自然なことなのだ、
というメッセージが静かに、力強く迫ってくる絵本です。

『ぼくらのウソテレビ』ねじめ正一／作　武田美穂／画

今と違って、テレビが高価で、みんなの憧れだった時代。
クラスの鎌田くんの誕生会に招待されたぼく。

モダンな家、はじめて見るお菓子、こんなにお金持ちなのに、
鎌田くんの家にはテレビがない。

ぼくはつい「うち、テレビあるよ」と言ってしまった…。

テレビが憧れというのは、今の子どもたちにはピンとこないかもしれませんが、
自分をかっこよく見せたい気持ち、相手を思いやる友情はいつになっても変わることはありません。

元気いっぱいで生き生きとした、武田美穂さんの挿絵がたくさん入っているので、
読むのが少し苦手な子にもおすすめです。

【小学校5、6年生】におすすめ

『ときめき団地の夏祭り』宇佐美牧子／作　小栗麗加／画

友里（ゆり）たち4人組は、ひとり暮らしのお年よりが住む、
団地のお祭りを手伝うことに。

ところが、「知らないおじいさんの手伝いなんていや」「やりたい人がやれば」と、
グループの足並みはそろわない。

そんな時、自治会長のゲンさんの配達を手伝ったことがきっかけで、
少しずつみんなの距離が近づいて…。

「ほんとはどんな人なんだろう」人として興味をおぼえた時、
ひとくくりで見ていた“お年より”が、自分たちと同じように悩みや悲しみ、
喜びを抱えたひとりの人間であることに4人は気づいていきます。
小学生のリアルな感情を生き生きと描いた物語です。

『丸天井の下の「ワーオ！」』今井恭子／作　小倉マユコ／画

小学6年生のマホは、「口から先に生まれた」と
言われるくらいものおじしない活発な女の子。

けれど読み書きが困難な「ディスレクシア」という学習障害を抱えている。
友だちの手紙すら読めないことに絶望していた夏。
マホは、博物館の丸天井の下で、美形の少年、正樹と出会う。

作家になりたい夢と「読めない」「書けない」という現実。

その狭間で、悩むマホ。けれど、悩むからこそ考える、考えるからこそ、道が開けます。
正直な思いをぶつける正樹の存在が、マホに新たな一歩を踏み出させます。
読み終わった後、「私もがんばってみよう」と勇気をくれる物語です。

『魚屋しめ一物語』柳沢朝子／作　大庭賢哉／画

しめ一（いち）は、12歳で家族と離れ、ひとり新潟から、長野の魚屋へ奉公に出る。

厳しい親方のもとで働きながらも、まわりの人に支えられ、
いつしか「りっぱな魚屋になりたい」と思うようになる。

大庭賢哉さんの挿絵によって、魚屋での修業の様子や戦争中の市民の暮らしぶりが
生き生きと描かれ、子どもたちがより物語に親しめるようになっています。

大正から昭和、そして戦争の時代を懸命に生きる姿を通して、夢とは…、仕事とは…と
考えはじめる小学校高学年の子どもたちに、すすめたい1冊です。

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